GRⅢレビュー
写真を扱っているブログなのに、カメラについてほとんど書かずにきた。理由はなくて、あくまでも自分にとっては「道具」だからだと思う。それと、使い始めて4年以上時間が経っているので、今更書く気が起こらない。それでもレビューをしてみようと思ったのは、書くことで自分の志向が見えるかなと思ったからだ。長く使っているから分かることもあるだろう。
簡単にGRⅢについて触れておこう。このカメラは2019年3月に発売開始された。リコーには古くからGRの歴史があり、フィルムからデジタル、さらにデジタルでもセンサーを大きくしてAPS-Cサイズに至るまで何代にも渡って作り続けられている。これだけの歴史があるカメラも日本にはほとんどないらしい。
私がGRⅢを購入したのは発売したての2019年3月。当時は他のカメラを経験したことがないので、比較するものがない。買ってすぐに旅に出て、機能もよく分からないままに、とにかく撮った。GRⅢについて調べる中で、森山大道さんの写真がかっこいいと思って、モノクロで一番明暗差が激しそうなものを使っていた。カラーにするときも、結構「濃いめ」にしていたと思う。
その後、他のカメラを使ってみたり、カメラを習いにいく中で段々と嗜好が変わり、あまり味付けがいらないと感じるようになった。
GRⅢが圧倒的に良いのは、いつでも持てて気軽に使える、しかも写りがいいという点だと思う。持ったことがある人はほぼ全員そう言う気がするが。通勤通学のお供に、旅先に、家から一歩出ればすべてがシャッターチャンスになる。多少小さくなったとはいえ、レンズ交換できるミラーレスカメラではそうはいかない。動きのある写真を撮るのもお手のものだし、構図を工夫すればぼかすこともできる。逆に欠点というと、A Fの動きが微妙、合わせたいものと合わない、電池切れがまぁまぁ早い、といった点か。最初は嫌だったが、慣れてしまった。
最初に買ったカメラがGRⅢだったので、ファインダーの使い心地を知ったのはかなり後だった。そして、せっかくレンズ交換式カメラ(Z5)を買ったのに、レンズを交換するのが面倒くさい(汗)だいぶ偏りのあるカメラ遍歴になりそうだが、とにかくカメラを持ち出して数を撮ると言う意味ではGRⅢを買ったのは大正解だったと思う。