奈良_室生寺_2
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道草カメラ
奈良といえばどこを思い浮かべるだろうか。大きな仏像のある東大寺、飛鳥時代に建てられた建築が残る法隆寺や薬師寺。もちろんそんなところも一度は行っておきたいところだが、これから紹介する室生寺もいい。
室生寺は、奈良県の中部、三重県との県境近くにあるお寺だ。このお寺を知ったきっかけは、土門拳という写真家に出会ったことが大きい。「鬼」と呼ばれるほどの強烈なエネルギーを持って、ポートレイトの撮影でも単に「撮る」というよりその人を「暴く」撮り方をしていたそうだ。そんな人が、なぜその写真家人生の後半で室生寺に何度も行ったのか、それが知りたくて室生寺に向かった。
大阪から室生寺に向かうためには、鶴橋まで環状線や地下鉄で移動して、そこから近鉄大阪線に乗る。室生寺に向かうバスは多くて1時間に1本のため、下調べが必須だ。奈良盆地を過ぎ、榛原の次の駅が室生口大野という駅で室生寺や大野寺の最寄り駅となる。有料特急は停まらないが、無料の快速急行、急行などはこの駅に停車する。
室生口大野からはバスで20分ほどで室生寺に到着する。途中、国道を越えるとその先に見える景色は川と森ばかり。ちょうど新緑の季節だったので、鮮やかな緑に癒される。